死後離婚とは?【婚姻関係終了届】

例えば義親との折り合いが悪く、夫(妻)の死後まで相手の親の面倒を見たくない、向こうの墓に入るのも嫌だ…という場合に、お相手がお亡くなりになった後に離婚する「死後離婚」という方法があり、少しずつ知られるにつれ、増加しています。

 

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死後離婚とは法律用語ではなく、一般的に理解されやすいように、便宜上広まっている表現です。

死後離婚とは何か

相手が死んだのに離婚?と不思議に思われる方が多いと思います。厳密には死後離婚という法律上の制度はありません。

相手がすでにいないのですから死亡と同時に相手方の両親との関係は消滅していると思われるかもしれません。
しかし,相手方の両親等の関係を婚関係の終了について、民法ではこのように定められています。

【離婚等による婚族関係の終了】

  1. 姻族関係は、離婚によって終了する。
  2. 夫婦の一方が死亡した場合において、生存配偶者が姻族関係を終了させる意志を表示したときも、前項と同様である。

民法728条より

2. に注目してください。「生存配偶者が婚族関係を終了させる意思を表示した時」とあります。これはつまり相手が亡くなっても相手方両親との家族関係は終了したことにはならず、「もう婚族関係を終了させます」と表明した場合に初めて、離婚と同様の「婚族関係終了の状態になる」ということです。

死後も親戚関係は続く

最高裁判所事務総局「司法統計年報」による離婚の動機を見てみましょう(2000年)。性別は申し立てた側です。

 

動機 男性% 女性%
性格が合わない 63.2 46.2
異性関係 19.3 27.5
精神的に虐待する 5.3 23.0
浪費する 11.8 17.5
家族親族と折り合いが悪い 17.6 11.1
家庭を捨てて省みない 8.8 15.7
異常性格 14.5 9.1
生活費を渡さない 1.5 22.0
性的不満 1.5 6.5
同居に応じない 10.8 3.1
酒を飲みすぎる 2.2 10.7
病気 3.4 1.6

 

上記の

  • 家族親族と折り合いが悪い
  • 同居に応じない

を合わせると、

  • 男性側は28.4%
  • 女性側は14.2%

相手の親族との関係に悩んだ方は少なくないと思いますが、実際に離婚の大きな動機になっています。裏を返せば、親族の問題を抱えながら離婚しないで我慢している方はもっとたくさんいるということにもなります。

そして、相手が亡くなっても、婚姻による親戚関係がなくなることはなく、親族として相手の親の扶養義務などもあります。

そこで、死後離婚をすることにより、そのような義務から開放されることになるのです。

死後離婚の方法

地方自治体の役場に「婚族関係終了届」に必要な項目を記載し、捺印して提出すれば完了です。提出するのが本籍地である場合は1通、そうでない場合は2通を提出します。

結婚して姓が変わった方が旧姓に戻したい場合は別途「複氏届」を提出する必要があります

婚姻や離婚というのは、決して本人同士だけの問題ではありません。

死後離婚で気をつけること

「婚族関係終了届」は夫婦の残された側の意思で出すことができるので、他の人に何の断りを入れる必要もありません。これがしばしば問題を起こします。

例えば夫の両親と同居している妻が両親の介護をしていて、夫が亡くなり妻が「婚族関係終了届」を提出した場合は、妻は夫の両親の面倒を見る義務はなくなります。

しかし一方で両親は突然自分たちの面倒を見る人がいなくなり、その負担は両親の子どもたち、つまり夫のきょうだいたちに回ってきて大きく揉めるというケース。

離婚は周囲の人たちも巻き込む大きな出来事です。もちろんご自身の意思が最も重要ですが、「自分が結婚した相手が死んだんだからあとは自由にしたい」という軽い気持ちでいると、後々問題が生じてしまうこともあるので気をつけましょう。

弁護士法人法律事務所DUONは、できるだけ多くの人が不幸な思いをしないよう、離婚問題の解決には細心の注意を払っております。

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