更新日2021年10月11日

離婚と子ども

離婚するとき、夫婦間に未成年の子どもがいたらさまざまなトラブルにつながるケースが少なくありません。

今回は離婚と子どもにまつわる問題や対処方法をご紹介します。子どもがいて離婚を検討されている方は、ぜひ参考にしてみてください。

1.親権について

未成年の子がいる場合、離婚の際に必ず「親権者」を定めなければなりません。
親権者とは、子どもの財産を管理し、一緒に住んで監護養育を行う親です。
以前は母親が親権者となるケースが大多数でしたが、最近は子育てに熱心な父親も多く、父親が親権を主張するケースも徐々に増えてきています。

親権者を決めるときには、基本的に夫婦が話し合いを行い、適切な方を選定します。

話し合いで親権者が決まらない場合、離婚調停を申し立て、それでも合意できなければ離婚訴訟によって親権者を決定してもらう必要があります。

訴訟になった場合はもちろんのこと、話し合いで親権者を決める段階であっても裁判で親権者が決定される基準を知っていることは重要です。

親権はどのような基準で決まるか

裁判所で親権者を判断する場合の基準は、おおむね次のようなものとなります。

  • 子の現状を尊重する
  • 乳幼児については母親を優先する
  • 子の意思を尊重する(子どもが一定以上の年齢に達している場合)
  • 経済力などの物質面より精神面を重視する
  • 育ての親より血のつながりのある親を重視する
  • 兄弟は原則として同一の親に監護させる
  • 婚姻中の不貞行為等の有責性はあまり重視しない
  • 子に関する諸般の要因を考慮する
  • これまでの養育実績を重視する
  • 心身の健康状態が良い、子に対する愛情・熱意がある
  • 監護の継続性を重視する
  • 経済力や居住環境、監護補助者その他の援助体制

全般的に母親が優先される傾向が強くなっていますが、子どもが学童期以上になると父親にも親権が認められる事例も増えてきます。裁判所の判断はケース・バイ・ケースですので、親権を獲得したい場合、まずは弁護士までご相談ください。

子どもの親権を決める流れと親権を獲得するための対処方法も参照ください≫

2.別居中の子どもの奪い合い

離婚前は夫婦ともに親権を有する「共同親権」の状態になります。別居中に夫婦間で子の取り合いが起きるケースも少なくありません。

争いが発生した場合「監護者指定調停、審判」によって「監護者」を定めて解決します。調停や審判で監護者が決まったにもかかわらず、監護者のもとから他方の親が子を連れ去って監護権を侵害すると、「人身保護請求」という取戻請求が可能となります。

また監護者が決まる前の段階でも、子どもを連れ去られたら「子の引き渡し請求」という手続きによって取り戻せる可能性もあります。

とはいえ親が子どもを奪い合って子どもの居所がコロコロ変わったり、同居親から相手親の悪口を聞かされ続けたりすると、子どもにとっては大きな精神的ストレスになってしまうでしょう。
子どもの奪い合いはお子様にとっても深刻な問題ですので、早めに解決しなければなりません。お困りの際には、ご相談下さい。

3.養育費について

養育費は、親が子どもを扶養しなければならない義務にもとづく費用です。
親は子どもに対し「自分と同等の生活をさせなければならない扶養義務(生活保持義務)」を負います。別居していても生活保持義務はあるので、離婚後に親権者となった親は相手親へ養育費を請求できるのです。

離婚後すぐに養育費を受け取るため、離婚前に養育費の金額や支払方法を定めておきましょう。養育費の約束事は、必ず「公正証書」にしておくようお勧めします。公正証書があれば、後日義務者が不払いを起こしたときにすぐに「強制執行」を行って給料や預貯金等の差押えが可能となるからです。

養育費の金額については、裁判所の定める基準があります。裁判所では「それぞれの親の収入」をもとに養育費を算定しており、支払側の収入が上がると養育費も増額されます。
話し合いで決定する際にも、こちらを参考にすると良いでしょう。

https://www.courts.go.jp/toukei_siryou/siryo/H30shihou_houkoku/index.html

養育費の支払い期間は、離婚後子どもが成人するまでです。ただし話し合いにより、大学卒業時、専門学校卒業時までなど、柔軟に取り決めることも可能です。お互いに納得できる条件を定めましょう。

4.面会交流について

特に子どもが小さい場合には、離婚後の面会交流についても定めておくようお勧めします。

面会交流とは、子どもと別居している親が子どもと会ったり通信したりすることです。別居していても親子である事実に変わりないので、親と子どもお互いのために面会交流権が認められます。

現実には離婚後、別居親から面会交流を求められてトラブルになるケースが少なくありません。もめごとが発生しそうであれば、離婚時に面会交流の頻度や方法など、できるだけ詳細に定めておきましょう。面会交流は子どもにとっても重要なので、同居親としては気が進まなくても積極的に実施するようお勧めします。拒否しても、相手が家庭裁判所で面会交流調停を申し立てると何らかの方法で面会が認められる可能性が高くなります。

とはいえ相手方の言いなりに面会交流に応じなければならないわけではありません。困ったときには弁護士までご相談ください。

5.離婚協議書を作成しましょう

離婚の際に取り決めるべき「親権」「養育費」「面会交流」については、いずれも「離婚協議書」を作成して条件等明示しておく必要があります。また離婚協議書を「公正証書」にしておくと、内容が守られやすくなり紛失のおそれもなくなるなど、メリットが大きくなるでしょう。
ご自身たちで交渉をしたり離婚協議書を作成したりするのが難しい場合、弁護士が代行いたします。離婚と子どもの問題で悩まれたときには、DUONの弁護士までお気軽にご相談下さい。

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