離婚調停の申立てをお考えの方へ|離婚調停の手続き・申立てから訴訟や有利に進める方法
離婚調停について調べている多くの方は、「いつまでに終わるのか」「何を準備すべきか」「どの順序で進むのか」を早く把握したいと考えています。本記事では、申立てから成立・不成立後の対応までの全体像を、家庭裁判所実務の運用に沿って解説します。
期日間隔と平均的な期間、1回の所要時間、申立てに必要な書類と費用(収入印紙・予納郵便切手・その他実費)、調停で整理すべき主要論点(親権・面会交流・養育費・財産分与・年金分割・慰謝料など)、調停と訴訟の違いと「調停前置主義」、不成立後の選択肢までを網羅します。限られた期日を有効に使うための準備手順と確認事項を、具体的に提示します。離婚調停の申立てを検討されている方は、参考にしてください。
離婚調停とは
離婚調停は、家庭裁判所で行う話し合いの手続きです。夫婦だけで話し合い(協議離婚)がまとまらないときに、裁判所の場で第三者を交えて、離婚するかどうか、離婚するとして条件をどうするかを整理していきます。「相手と直接話すと感情的になってしまう」「何を決めればよいか分からない」という場合でも、争点を一つずつ確認しながら進められる点が特徴です。
調停は、裁判官と調停委員で構成される調停委員会が担当するのが一般的です。調停委員は、当事者それぞれの話を聞き、合意に向けた調整を行います。ただし、調停委員が一方の言い分を採用して結論を決めるわけではなく、最終的には当事者双方が合意できるかどうかで結果が決まります。
進め方としては、通常は別々の待合室で待機し、調停委員から交互に呼び出されます(当事者が同席しない運用が一般的です)。相手と顔を合わせたくない事情がある場合でも、比較的落ち着いて事情を伝えやすい形で進行します。
離婚調停で扱う内容は、離婚の可否だけではありません。未成年の子がいる場合は親権や面会交流、養育費、別居中の生活費(婚姻費用)などが中心になります。財産関係では財産分与や年金分割、事情によっては慰謝料が論点になります。最終的に合意できた内容は調停調書にまとめられ、合意事項が明確になります。
まずは「何を決める必要があるのか」「どの資料が必要か」を押さえることが、手続全体を理解する近道です。
離婚調停の手続きの流れ
期間の目安と回数・1回の所要時間
離婚調停の実務では、期日(調停の審理日)は概ね月1回の間隔で指定されます。全体の期間は当事者間の争点数や資料準備の状況によってばらつきがありますが、一般に2〜5回の期日で、概ね3〜6か月を見込みます。争点が多い場合や財産関係の精査を要する場合、子の監護や面会交流の調整を並行して行う場合は6か月超となることもあります。
1回の期日の所要時間は、当日の裁判所の混雑状況や調停委員の進行に左右されますが、来庁から退出までおおむね1〜2時間が目安です。個別の聴き取り(別席での事情聴取)が長引く、相手方との主張整理に時間を要する、追加資料の提出指示があるといった事情があると、所要時間や全体期間は延びやすくなります。
期間の短縮には、主張整理(請求項目・範囲・根拠の明確化)、基礎資料の事前提出(収入資料・財産一覧・子の生活状況のわかる資料等)、連絡の迅速化が有効です。期日ごとに宿題となった資料の提出期限を守り、合意可能な範囲と譲れない範囲を事前に整理しておくことが、期日の有効活用につながります。
調停で話し合う主な項目
離婚調停では、最終的な離婚合意書(調停調書)に落とし込む前提として、次の論点を整理します。
親権は未成年の子の身上監護と法定代理を担う権限であり、監護者指定は日常の養育者を確定する手続です。
面会交流は実施方法、頻度、連絡手段、付随ルール(連絡窓口、体調不良時の代替日)を具体化します。養育費は「標準算定方式」を参照しつつ、開始時期、終期、臨時費用(受験料、医療費等)の扱いを定めます。婚姻費用(別居中の生活費)の清算も併せて検討します。財産分与は対象財産(預貯金、有価証券、不動産、退職金見込等)、評価時点、清算方法(一括・分割・代物弁済)、住宅ローンの処理や持分移転を明確にします。年金分割は「年金分割のための情報通知書」に基づく按分割合を確定します。慰謝料は不貞や暴力など違法行為の有無、支払方法、支払期限を定めます。
氏の変更、復氏後の戸籍、子の氏の調整、転校・転園の移行措置、引越費用や初期費用の負担も論点となります。合意の履行確保として、支払期日、振込方法、履行遅滞時の対応、強制執行認諾条項の要否を条項化します。準備資料として、収入資料、資産一覧、住宅ローン残高証明、学費・保育料の明細、通院記録や領収書、家計表などを期日前に提出すると議論が進みやすくなります。
以下、離婚調停の進行をステップごとに確認します。
STEP1 申立てをする
まずは離婚を希望する側が、家庭裁判所で離婚調停を申し立てる必要があります。
申立書・添付書類、収入印紙・予納郵便切手を提出すれば、申立てが受理されます。
STEP2 呼出状が届く
申立てが受理されると、当事者双方へ家庭裁判所から呼出状が届きます。
呼出状には家庭裁判所の場所・日時、担当部署、連絡先等が記載されています。
STEP3 家庭裁判所で調停期日が開かれる
呼出状に書かれた日時に家庭裁判所へ行き、受付を済ませると調停期日が開かれます。多くの場合、当事者はそれぞれ別々の待合室で待機し、調停委員から交互に呼び出されます。そのため、当事者が同席して向かい合う形になるのは例外的です。
進行としては、まず調停委員から手続の説明があり、その後に事情を聞かれます。1回あたりの聴き取りは20〜30分程度で区切られ、待機と呼出しを数回繰り返すことが多いです。全体として来庁から退出まで1〜2時間ほどかかることが一般的ですが、争点の多さや当日の混雑によって前後します。
初回期日では、次のような点を確認されることが多いです。
- 別居の有無と開始時期、現在の生活状況
- 離婚を希望する理由、これまでの経緯
- 未成年の子がいる場合の監護状況(誰がどのように養育しているか)
- 面会交流の希望(頻度、受渡し方法、連絡手段)
- 生活費(婚姻費用)や養育費についての考え方、収入資料の有無
- 財産分与の対象となりそうな財産(預貯金、不動産、退職金見込など)の概略
必要に応じて追加資料の提出を求められることがあるため、事前に「何を求めたいか」と「根拠資料」を整理しておくと、話し合いが進みやすくなります。
STEP4 調停期日が月1回程度開かれる
通常、調停は1回ではまとまらないので、数回期日が開かれます。
頻度は標準的に月1回程度です。
STEP5 話し合いができれば調停成立
何度か期日を開き、離婚することや離婚条件に合意できれば調停が成立します。
通常は数日以内に調停調書謄本が送付されます。離婚届は調停成立後10日以内に提出します。
STEP6 話し合いができなければ不成立となって終了
何度期日を重ねてもお互いに合意できない場合や相手が出席しない場合には、合意の見込がないとして調停は不成立として手続は終了し、離婚は成立しません。離婚したいなら離婚訴訟を申し立てるかあらためて相手と協議するか、あるいは時間をおいて再度調停を申し立てる必要があります。
不成立後の選択肢と進め方
調停が不成立となった場合の主な選択肢は、①調停に代わる審判、②再申立て、③訴訟移行の三つです。
調停に代わる審判は、当事者の最終的な合意に至らないが、事情に照らして相当と認める場合に、裁判所が職権で行う手続です。審判は裁判所の判断として示され、当事者は不服があれば期間内に異議申立てを行います。実務では、子の監護や面会交流の暫定的な取り決めを整える場面で検討されます。
再申立ては、交渉材料の更新や資料の整備、生活状況の変化があるときに適します。論点を絞り、前回の不調理由(主張の衝突点、根拠資料の不足、連絡不通など)を明確にしてから行います。
訴訟移行は、法的評価の明確化や強制的な終局を図る必要がある場合に選択します。訴状では、調停で明らかになった到達点(合意できた点とできなかった点)を整理し、主要事実と証拠方法を体系化します。子に関する給付や監護の点は、仮処分や審判前の保全を併用して実効性を確保します。
一部の争点のみについて部分調停を成立させ、残部のみを審理対象にすることが可能です。金銭の支払や面会交流の実施など、履行確保が必要な条項については、支払期日、履行方法、履行遅滞時の取扱いを条項化しておくと、次段階の手続でも無用な対立を避けやすくなります。
離婚調停の申立方法
1.申立書を作成する
離婚調停を申し立てるには、調停申立書を作成しなければなりません。他にも事情説明書、進行に関する照会回答書、子どもがいるなら子についての事情説明書なども作成する必要があります。各地の家庭裁判所のサイトに書式がありますので、ダウンロードして記載例を見ながら作成しましょう。
書き方がわからない場合、弁護士へご相談いただけましたらアドバイスできますし、代理作成も可能です。
2.必要書類を準備する
離婚調停を申し立てる際には、戸籍謄本が必要です。
年金分割を求めるなら年金分割のための情報通知書も必要なので、事前に年金事務所へ申請して取得しましょう。
3.家庭裁判所へ提出する
「離婚調停は、原則として相手方の住所地等を管轄する家庭裁判所に申立てます(相手方の住所地・居所・最後の共同生活の地など)。合意や事情により移送・合意管轄となる場合もあります。
書類が揃ったら、家庭裁判所へまとめて提出しましょう。
1件につき収入印紙1,200円、連絡用の予納郵便切手が必要です。郵便切手の内訳については事前に申し立て先の家庭裁判所へ問い合わせて準備しましょう。
4.必要書類の一覧と入手先・提出部数
離婚調停の申立てに必要な書類は、必須書類と任意添付資料に分かれます。必須書類の例は次のとおりです(裁判所によって求められる書面が追加されることがあります)。
必須書類(例)
- 申立書(事件名:夫婦関係調整〈離婚〉)
- 事情説明書(別居開始時期、収入状況、子の監護状況、暴力や不貞の有無など)
- 連絡先等の届出書(電話番号や送達先等)
- 戸籍謄本
必要に応じて提出を検討する書面(例)
- 住民票の写し(管轄確認・送達先確認等)
- 非開示希望の申出に関する書面(相手方に知られたくない情報が含まれる場合)
- 年金分割のための情報通知書(年金分割が争点の場合)
任意添付資料(例)
- 収入資料(源泉徴収票、確定申告書、給与明細)
- 資産・負債の資料(通帳、不動産登記事項証明書、住宅ローン残高証明、有価証券評価額など)
- 子に関する資料(学費・保育料、通院記録など)
- 慰謝料に関する資料(診断書、やり取りの記録等)
入手先は、市区町村役場(戸籍・住民票)、勤務先または税務署(収入資料)、法務局(不動産登記)、金融機関(残高証明)などです。
提出部数は、相手方の人数分+裁判所用+申立人控えを基本とし、裁判所の指定に従います。個人番号(マイナンバー)は提出不要の場合が多く、写し提出時は不要部分を塗りつぶす等の配慮を行います。原本還付が必要な場合は、原本と写しを同時に提出し、原本還付の手続を確認しましょう。
5.費用の内訳と相場感
離婚調停の申立てに要する費用は、①申立実費、②予納郵便切手、③その他の実費に区分されます。申立実費は収入印紙代が中心で、離婚調停は1件あたり1,200円です。予納郵便切手は、裁判所が当事者や関係機関に送付する呼出状等のために前払いする切手で、事件類型や当事者数によって必要額と内訳(額面の組合せ・枚数)が異なります。各家庭裁判所の最新指定表を必ず確認してください。その他の実費として、戸籍謄本や住民票等の取得費用、資料収集や写し作成の費用、郵送費が発生します。
弁護士に依頼する場合は、上記の裁判所費用とは別に弁護士費用がかかります。費用体系は事務所ごとに異なりますが、着手金と報酬金、またはタイムチャージ(時間単価での精算)等の方式があります。
当事務所はタイムチャージ制(1分単位・月次精算)を採用しており、作業内容と時間を明細化します。
見積りの段階で、想定される争点数や必要な期日回数、資料の収集範囲を前提に、想定レンジを説明します。費用の見通しは、主張整理の程度、財産関係の複雑性、子に関する争点の有無によって変動します。
費用負担の基本は各自負担ですが、調停成立時に清算方法を合意で調整することも可能です。相手方からの費用負担を求めたい場合は、根拠となる具体的事情(無用な期日の増加、提出期限違反等)を主張立証する必要があります。
費用面の不安があるときは、早期の相談で争点と資料の優先順位を整理し、無駄な往復を避けることが重要です。
離婚調停の特徴
1.結論を強制されない
離婚調停は話し合いの手続きなので、調停委員や裁判官から結論を強制されることはありません。調停委員からの説得があっても、納得できなければ応じるべきではありません。
2.合意がないと解決できない
調停は、お互いが合意しないと成立しません相手の主張が不当であっても強制的に撤回させられませんし、出席しないからといって相手に不利な結論を下すこともできません。
3.調停委員の役割が重要
離婚調停を主導するのは調停委員です。
調停委員は中立の立場で合意形成を補助します。誠実で簡潔な説明と根拠資料の適切な提出が実務上のポイントです。
4.調停と裁判の違いと「調停前置主義」
離婚調停は、裁判官と民間の調停委員が当事者の意見を個別に聴き、合意形成を目指す非公開手続です。合意に至れば調停調書が作成され、確定判決と同一の執行力を持ちます。合意がなければ成立しません。これに対し離婚訴訟は公開の法廷で行われ、主張と証拠に基づき裁判所が法律構成を示して判決を下します。判決は当事者の合意に依存せず、控訴等の不服申立て手続が予定されています。
家庭事件手続には「調停前置主義」があり、多くの夫婦関係事件は、いきなり訴訟ではなく、まず調停を申し立てることが必要です(例外:保全の必要が高い場合等)。調停手続では、本人出席が原則で、各回において相手方と同席せずに事情を聴かれるのが通例です。弁護士が代理人として同席し、主張や資料の提出を補助します。訴訟へ移行する場合は、調停で収集・整理した資料や到達点(合意できた点/できなかった点)を踏まえ、訴状・証拠構成を再設計します。
手続選択の観点では、柔軟な条項設計や関係修復の余地がある場合は調停が適し、法的評価の明確化や強制的な終局を図る必要が高い場合は訴訟が選択肢となります。いずれの場合も、事前の主張整理と証拠の適切な提出が結論に直結します。
離婚調停で押さえておきたい注意点
注意点1 非公開手続のため、情報の扱いに注意する
離婚調停は原則として非公開で、第三者が傍聴する形では進みません。その一方で、提出した書面や資料は手続の中で取り扱われ、申立書など相手方に送付される書面もあります。
相手方に知られたくない情報が含まれる場合は、提出方法や記載の仕方を慎重に検討してください。家事事件では、住所等の秘匿制度や非開示希望の申出といった取り扱いがあり、状況に応じて活用を検討します。
また、期日の内容をむやみに周囲へ話すとトラブルの原因になることがあります。必要な相談先(弁護士など)に限って共有し、関係のない第三者に広めないようにしましょう。録音・録画の可否や運用は裁判所や期日により異なり得るため、行う場合は事前に裁判所へ確認してください。
注意点2 期日は無断欠席しない
呼出状が届いた以上、期日には出席するのが原則です。やむを得ず出席できない事情がある場合は、欠席を決めてから連絡するのではなく、分かった時点で家庭裁判所へ連絡し、期日変更が可能か相談してください。
連絡なく欠席が続くと、話し合いが前に進まず、結果として不成立で終了しやすくなります。不成立となった後は、訴訟など別の手続で解決を図らざるを得なくなることがあります。期日を有効に使うためにも、出席と連絡は基本事項として押さえておきましょう。
注意点3 合意内容は調停調書に残る前提で、条件を具体化する
調停で合意した内容は調停調書にまとめられます。とくに金銭の支払いに関する条項は、金額だけでなく、支払期限、支払方法(振込先)、遅れた場合の取扱いまで具体化しておくことが重要です。
面会交流についても、「月1回」などの抽象的な合意だけでは運用上の行き違いが起こりやすくなります。曜日、時間帯、受渡し場所、連絡方法、子の体調不良時の対応など、現実に実行できる形で取り決めることを意識してください。
また、調停調書に金銭支払等が記載されると、相手が履行しない場合に強制執行を検討できる場面があります。実際の手続では、調停調書の正本や送達関係書類等が必要になることがあるため、履行確保が重要な条項ほど、弁護士に相談しながら条項設計を行うと安全です。
離婚調停を有利に進める方法
離婚調停をなるべく有利に進めたいなら、以下のようなポイントに注目してみてください。
1.事前に準備する
はじめて調停に臨む場合、初対面の調停委員に対してどのように接してよいのかわからない方も多いでしょう。言いたいことを十分に伝えられない可能性もあります。
当日調停委員へ説得的に意見を述べる自信がない場合、事前に以下のような準備をしましょう。
- 調停委員に見てほしい資料を整理する
- 言いたいことをまとめたメモを作る
- 時系列表を作り、今までの経緯が一覧でわかるようにする
提出指示の有無にかかわらず、期日には必要資料を持参してください。
2.希望をはっきり伝える
離婚調停は話し合いによって進む手続きなので、自分の希望はしっかり伝えなければなりません。遠慮しすぎると、希望を無視されて異なる方向へと話を進められてしまうリスクが高まります。一方当事者の主張が強い場合、認識が偏るおそれもあるため、論点と根拠を整理して伝えましょう。自分の言いたいことは論理的にわかりやすく、調停委員へ伝えましょう。
3.調停委員に感情をぶつけない
離婚調停では、相手による身勝手な主張に耐えかねるケースも多く、どうしても感情的になってしまうものです。
ただ、怒りを調停委員にぶつけてはなりません。調停委員は間に入っているだけで、相手の肩を持っているわけではないためです。暴力的な言動をすると、調停委員に悪印象を抱かれて、かえって不利になってしまう可能性もあります。
怒りや悲しみなどの感情を調停委員に見せてもかまいませんが、、調停委員は当事者の代理ではなく、中立の調整役です。
弁護士に依頼すべき状況
1.調停申立書類の書き方がわからない
離婚調停を申し立てる際には、申立書や事情説明書、場合によっては住所非開示の希望に関する申出書や送達場所の届出書なども提出しなければなりません。
自分ひとりではどの書類をどうやって作成すればよいかわからない場合、弁護士へ依頼しましょう。弁護士が事情に即した書類を作成し、家庭裁判所へ提出します。
書類を作成する手間もかかりませんし、不備が生じる不安もなくなって安心していただけます。
2.調停委員の中立性に疑問を感じる
- 調停委員から強く説得されてしまう
- 自分の意見をまったく聞いてくれない
- 不利な進行が懸念される
こういった印象を抱いているなら、早急に弁護士へ依頼すべきです。調停委員としては調停をまとめるために、「説得しやすい人」側を説得しているかのような印象を抱くことがあります。
自己主張が強くない方、穏やかで気持ちの優しい方、相手に配慮する方が不利になってしまうと感じることもあります。
弁護士がつけば弁護士から調停委員へしっかり意見を述べられるので、ご本人が強く主張できなくても無理な説得に応じてしまう危険はなくなります。
3.対立が激しい、DVやモラハラ事案
- 相手が不倫しているのに不倫を認めない
- こちらが不倫していないのに不倫を主張されて困っている
- 財産分与の対象資産を隠されていて、このまま解決するのは納得できない
- 親権で対立して話がまとまりそうもない
- 相手の弁が立つので調停委員が説得されてしまっている
- DVをうけているので1人で出席するのがこわい
不倫の有無や親権などで対立が激しい場合、相手が強硬な場合、DVやモラハラなどの被害を受けていて1人で出席すると危険がある場合には、弁護士へ依頼しましょう。
相手が無茶を言っても弁護士であれば適切に対応できます。そのまま押し切られて不利な条件で離婚してしまうリスクは発生しません。DVやモラハラ事案の場合、弁護士と行動をともにしていれば安心ですし、裁判所へ別室調停の申出が可能です。
4.できれば離婚調停をせずに解決したい
調停を申し立てる前に弁護士に相談すべき状況があります。
自分で話すとまともに取り合ってくれなかった相手でも、弁護士が代理人として連絡すると真摯に対応するケースが少なくありません。
できれば調停をせずに離婚協議をまとめたい場合、弁護士を代理人に立てて離婚協議の交渉を進めるのも一つの対処方法となります。
弁護士に離婚調停を依頼するメリット
- 書面作成や手続きを任せられるので、労力がかからない
- 主張・資料整理が適切に行われ、議論が進みやすい
- 納得できない条件を飲まされる危険がなくなる
- 妥当な条件を確認できる
- 離婚協議や離婚訴訟も任せられる
- 精神的に楽になる
- 冷静に対処しやすくなる
- 自分では調停委員と話しづらくても、代わりに意見を伝えてもらえる
- 仕事やその他の急な用事でどうしても出席できないときには、裁判所の指示により代理人のみで進行する期日が設けられる場合もあります(本人出席が原則)
弁護士にはさまざまな取扱分野があります。離婚調停を依頼するなら、離婚案件に積極的に取り組んでいる弁護士を選びましょう。当事務所は茨城県エリアを中心に離婚に悩む方のサポートに力を入れていますので、1人で悩まずご相談ください。
よくある質問
Q1. 相手方が期日に来ないときはどうなりますか?
裁判所は再度の呼出しを行い、事情を確認します。正当な理由のない不出頭が続くと、不成立として終了する場合があります。申立人は、次の手続(審判・訴訟)や再申立ての可否を検討します。
Q2. どれくらいの期間で終わりますか?
実務では月1回程度の期日で2〜5回が一つの目安です。全体では3〜6か月程度を見込みます。争点が多い、資料整備に時間を要する、子に関する調整を並行する場合は長期化します。
Q3. 本人は毎回出席しなければいけませんか?
本人出席が原則です。各回は相手方と別席で事情を聴かれるのが通例です。弁護士が代理人として同席し、主張整理や資料提出を補助します。
Q4. 調停で合意した内容は強制力がありますか?
成立した調停は調停調書に記載され、確定判決と同一の執行力を持ちます。調停調書自体が債務名義となるため、公正証書の『強制執行認諾条項』は不要です。
Q5. 調停が不成立になったら、次はどうすればよいですか?
選択肢は、調停に代わる審判、再申立て、訴訟提起の三つです。どれを選ぶかは、争点の性質、資料の充足度、早期の実効性確保の必要性などで判断します。
Q6. 費用は誰が負担しますか?
裁判所費用(収入印紙・予納郵便切手)や資料取得費は原則として各自負担です。調停成立時に費用の清算方法を合意で調整することは可能です。弁護士費用は各事務所の費用体系に従います。








